アメリカ政府が開発したオープンソースライセンス フォント「Public Sans」
Public Sansとは
18FとU.S. Digital Serviceが共同で2015年に開発開始した、USWDS(United States Web Design System)。アメリカ政府のウェブサイトをモバイルフレンドリーにする為に、UIを提供し、ビジュアルデザインに統一感をもたらすことを目的とし開発されたツール・ガイドラインです。このツールの1つとしてUIデザインに利用する目的として「Public Sans」が開発され、提供されているフォントです。
アメリカ国民の為に政府・各省庁、各機関のウェブサイトをモバイルフレンドリーにし、統一感をもたらす為にオープンソースでその方針・ガイドラインを提供しています。日本では考えられない仕組みです。
もうすでに、10以上の機関と200種類近くのウェブサイトに導入されています。また、アップデートされ続けているので、中期、長期間に渡り持続的に改善され続けているのも特徴の1つです。
開発コンセプトはモバイルフレンドリー
アメリカ政府のもと開発されたUSWDS(United States Web Design System)は開発コンセプトをモバイルフレンドリーとし、UIデザイン、メニュー、レイアウトのルール(グリッド)等、アメリカ政府のウェブサイトの統一感がない問題を解決するために開発されています。Webデザイン、UIデザインに対して、シンプルかつ統一感をだすためにパッケージで提供されているため、書体も現代的なデザインで、中立的な雰囲気のデザインとなっています。
USWDS|https://designsystem.digital.gov/
「Public Sans」の特徴
1. スマートフォンのUI用に可読性の向上を念頭に開発されているのでフォントサイズ(級数)が小さくでも読みやすいフォントです。
2. ウェイトは、Thin、Extra Light、Light、Regular、Medium、Semibold、Bold、Extra Bold、Black といった基本9種類が用意されてるので、Webデザイン、UIデザインに合わせて使用しやすくなっています。
3. 現代的、中立、シンプルといった雰囲気のデザイン。
「Public Sans」ダウンロード方法
アメリカ政府によるPublic SansサイトからPublic Sansをダウンロードできます。SIL Open Font Licenseですので、商用利用、個人利用可能ですのでプロのWebデザイナーさんもお仕事に利用できるフォントです。OpenType形式でダウンロードできるので、グラフィックデザインにも利用できる書体となっています。書体のサンプルや組み見本もこちらのサイトで確認できます。
Public Sans|https://public-sans.digital.gov/
Google Fontsでも使用できます!
「Public Sans」は上記で紹介した政府オフィシャルサイトでダウンロードし利用できますが、Webフォントで利用したい場合はGoogle Fontsで公開されているので、無料で簡単に導入できます。Webデザイナー、コーダーさんにとっては嬉しい状況です。
Google Fonts|https://fonts.google.com/specimen/Public+Sans
SIL Open Font License v1.1
「Public Sans」はSIL Open Font License (OFL) で公開、配布されています。
SIL Open Font License (OFL) は、国際SILが自身で開発や支援を行っているUnicodeフォントに対して使用するために定義されたオープンソースライセンスである。このライセンスはフリーソフトウェア財団 (略称FSF) によってフリーソフトウェアライセンスであると認定されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「Public Sans」書体一覧
まとめ
書体の背景やコンセプトはもちろん素晴らしいですが、何よりもフォントサイズを小さくしても可読性が落ちにくく、デザインも今の時代を表現できるデザインの書体です。Google Fontsに公開されているので導入もしやすいので、「Public Sans」はプロのWebデザイナーさんもお仕事で利用しやすいフォントです。気になるデザイナーさん、コーダーさんは導入してみてください。
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