コンテンツ制作の際に気をつけたい広告規制
近年、ネット上の虚偽や誇大広告などによるトラブルが世間を騒がせています。産地の偽装や賞味期限の改ざん、セール価格と通常価格の偽装などのニュースは、記憶に新しいのではないでしょうか。
このようなトラブルを防ぐためにも、webコンテンツ制作のときには「景品表示法」や「薬事法」などの表記規制に注意する必要があります。
景品表示法
景表法と略して呼ばれることもある景品表示法は、嘘や大げさな広告の表記から消費者を守るための法律で、「不当な表示を禁ずる内容」と「過大な景品提供を禁ずる内容」の2つに要約することができます。
webコンテンツ制作と深い関係があるのは、不当な表示を禁ずる内容についてで、詳細はさらに3つに分けられます。
優良誤認表示の禁止
産地や原材料の割合を偽ったり、事実と異なる内容の表記をしたりすることは、すべて優良誤認表示の禁止にあたります。
有利誤認表示の禁止
価格や取引条件に関して嘘の表記をしたり、情報を操作したりすることです。
その他誤解されるおそれのある表示
優良誤認表示の禁止や有利誤認表示の禁止には当てはまりませんが、消費者の誤解を招くようなまぎらわしい表示をすることです。
webコンテンツ制作を行う上で気をつけたいのが、webディレクターと本社との伝達ミスや、更新ミスといったことから、意図せず景品表示法に引っ掛かってしまうケースです。少しの認識の相違で誤解を与えないよう、注意しなくてはいけません。
薬事法
薬事法とは、「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」「医療機器」の4種類に対し、品質や有効性、そして安全性を確保するために必要な規制を行うことを目的とした法律で、医療以外にも健康食品やエステなどのwebコンテンツ制作に必ず関わってくるものです。医薬品的な効能効果の解釈は以下の通りです。
疾病の治療又は予防を目的とする効能効果
病気が治るという表現や、良くなる、改善する、予防を謳う表記のことです。
身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果
疲労回復、老化防止(アンチエイジング)、身体の機能を高める、成長促進などの表現のことです。ただ、栄養補給や健康維持などに関する表現はこの限りではありません。
医薬品的な効能効果の暗示
商品のキャッチフレーズや含有成分の表示、製法の説明、起源や由来によって効能効果を暗示するものを指します。「延命のための○○」や「体質改善で知られる○○を使用した○○」などの表現は、医薬品的な効能効果を標ぼうしているものとみなされてしまいます。
広告規制を違反した場合は、景品表示法は消費者庁から、薬事法は厚生労働省からそれぞれ広告の是正措置がとられます。いずれにしても信用を失うおそれがあるため、広告表現に関する規制内容には十分注意したいものです。
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